【10月7日 健康福祉常任委員会での行政視察(小田原市)】
こんにちは今日もとっても寒かったですね
今日は健康福祉常任委員会での行政視察に小田原市に行きました。
テーマは「こどもの居場所づくり」についてですが、小田原市では特に先進的な取り組みを行っており、小田原市役所の担当課の説明のあと、私たち委員会のメンバーからの質疑応答を行いました。
特に先進的だと感じたところは、行政が居場所づくりを実施している団体に対して金銭的な支援を行っており、また金銭的な支援では足りない部分も、寄付や補助金等で賄っているそうです。小田原市では「こどもの居場所づくり」のために寄付をされる団体なども多いそうで、金銭的には支援が行き届いているのが現状のようです。
また、地域政策課、青少年課、教育総務課など違った担当課同士が「こどもの居場所づくり」に向けて連携したり情報交換ができているといったところも、参考にしたいと思う点でした。
また「スクールコミュニティ」という考え方が地域に浸透しているとも感じました。「スクールコミュニティ」とは、核家族化や少子高齢化、共働きの若い世代も増える中で、子供たちを取り巻く社会環境が変化しており、地域の絆や人間関係が希薄になっているという課題がどこの地域でも起こっていますが、そういった課題に対して、放課後や週末に地域の学校や公民館などを利用して、多世代の交流の場を提供したり、こどもの居場所をつくるという考え方だそうです。
つまり、地域全体で子供たちを見守り、地域全体で子供たちを育てていく、といった理想的な価値観や土壌が小田原市では地域に根付いているように感じました。
そのような地域全体で子供たちを見守り育てるという土壌が早くからできた背景として、子供食堂などができる前からすでに小田原市ではさまざまな取り組みを行なってきており、その理由としては、前の市長さんが重点施策に掲げて力を入れてきたことなどが理由だそうです。そのような「こどもを地域で見守り地域で育てていくに至った」経緯のお話にはとても感銘を受けました。
「こどもの居場所づくり」には、金銭的な課題や人材が集まらない課題などさまざまな課題はありますが、いちばんの問題と感じる点に、こどもの貧困などに対して社会が無関心であったり、地域でこども達を育てるという風潮がないことだと思いますので、こどもたちを地域全体で見守り育てる土壌が進んでいる小田原市の視察は、大変参考になりました。
小田原市では自治会活動なども盛んだそうで、自治会加入率も72%と非常に高いと感じました。また、地域の居場所づくりのために小学校の開放を行っている地区もあるそうで、セキュリティなどの課題はあるものの、学校のセキュリティには十分に気を付けながらも、空き教室を地域へと貸し出しているケースもあるそうで、学校内に地域の方々が集う場所を作ったりもしているそうです。
こどもの居場所づくりは、すべての小学校区(小田原市では25学区)の開設を目指しており、運営には地域の有志や自治会の役員などが担い手として参加してくれているそうですが、そのような担い手に関しては、なかなか人材が集まらないのが悩みの種だそうです。
人材が集まらないという課題は、健康福祉常任委員会での春の視察で大阪府に行ったときにも、同じ悩みを聞きましたし、戸田市においても課題だと聞いています。
今日は行政職員さんから色々なお話を聞けて大変勉強になりましたし、これを戸田市に持ち帰って、次の健康福祉常任委員会では、今日の小田原市の視察について委員会の中でしっかりと検証を行って、戸田市でのこどもの居場所づくりや地域の居場所づくりのためにも活かしていきたいと思いました。
小田原市の職員の皆さまや、この視察を手配してくださった議会事務局の職員さんには大変お世話になりまして、本当にありがとうございました。
健康福祉常任委員会で一緒の酒井議員と(戸田の会)