活動報告

【埼玉県虐待防止条例の一部改正条例について】

【埼玉県虐待防止条例の一部改正条例について】
多くの方がご存知の通り、埼玉県虐待防止条例の一部改正条例が提案されています。
その提案内容は、子供たちだけでの登下校(小学3年生以下)が禁止されていたり、子供だけで公園で遊ぶことや、子供たちを自宅に数分間だけ留守番させてのゴミ捨てさえも禁止されています。
条例の理念として、自宅や商業施設、車中などに子どもを放置をする危険性は理解できますし、社会全体で子どもを見守ることは理想的だと思いますし、そうであって欲しいと思います。
しかしながら、私も実際に小学生2人の子育てをしている中で、夫の帰宅が夜遅くワンオペ育児と言われる現状もある中で、条例の内容が現実の子育ての実態とはあまりにもかけ離れており、私と同様のご家庭は数多く存在していると思います。この3連休中にも、市内の多くの子育て家庭からご相談や不安の声をいただきました。
もしも来年4月から施行されてしまうと、本当に多くの子育て中の家庭が「虐待」と認定されてしまう恐怖を感じており、このままでは我が家も「虐待」に該当することが避けられない状況だと感じています。
ひとり親のご家庭ではさらに育児の人手が足りておらず、共働きのご家庭、夫が単身赴任のご家庭、兄弟が多いご家庭など、大変な状況の中でも、誰もが必死に子育てをしています。
今回の条例改正により影響を受けるのは、もはや一部の家庭に限ったお話ではなく、このままいくとほとんどの子育て家庭が虐待に該当することになってしまいます。理由としては、今の条例案が現実的に実現不可能な内容だからです。
もしも現実的に実現できる条例とするためには、ひとり親家庭や共働き家庭へのさらなる支援強化、現在とは比にならないほど手厚い学童保育室の充実やベビーシッターの補助金制度の充実、子どもの発達に合わせた運用など、検討すべき課題が数多くあります。
私も子供食堂のお手伝いをしていますが、特に、ひとり親のご家庭からは大きな不安の声が寄せられています。市内のひとり親家庭の声や、私のもとに届いた様々な状況で子育てをしている保護者からの切実な声を一部紹介させてください。
「毎日チャイルドシッターやファミリーサポートを利用する経済力はないひとり親家庭です。貧困から抜け出すために国家資格取得を目指し高等職業訓練で専門学校に通っていますが、このままでは来春学童に落ちた場合子どもを虐待する保護者とみなされます。」
「兄弟がいます。下の子が小さく、小学生の上の子が子育てを助けてくれます。ゴミ捨てに行くときに、「ちょっと下の子供を見ててね。」と行って、ゴミ捨て場まで急いで走って戻ってきます。夫の帰りは遅く、出張でいないこともあり、毎日が必死な子育て生活です。このままでは、ゴミ捨てにも行けなくなりますが、どうしたらいいでしょうか。」
「転勤族です。子供が3人います。実家の助けは一切ないなかで、夫婦二人でギリギリの状況で子育てをしています。上の子供がようやく小学生にあがり、ようやく子供たちだけで公園で遊んでくれるようになりました。心配で公園まで様子を見に行くこともありますが、一番下の子は赤ちゃんで、何時間も見張っているわけにはいきません。いつか虐待と通報されることが怖いですし、このままでは育児に追い詰められてしまいそうです。子供が小さければ小さいほど、子供がぐずったり、急な病気やケガなど、どうにもならないことが沢山発生します。この条例が、どれほどのママを追い詰めるか、いまいちど考えてみて欲しいです。」
「今までの学童入室基準では、埼玉県の条例に見合いません。来年4月からは子どもの下校時間よりも帰宅が遅くなる保護者の家庭は全員学童に入室できる、またはそれに準ずる子どもの預け先を市が設ける、またはチャイルドシッターやファミリーサポートの100%利用確約と無償化がないと、戸田市により虐待を強いられる、ということになります。」
「このままでは埼玉県で子育てをしたくないと転出する人も増えるのではないでしょうか?少子化の中でも頑張って子育てをしている家庭が、その大変さを理解してもらえるどころか、「虐待だ」と言われることにビクビクしながら生活しなければならず、さらに子育てのしにくい世の中になることが心配です。」
「戸田市は虐待を発生させない体制を条例が施行されるという来年4月までに整えられますか?整えられないのであれば戸田市に住めません。虐待(留守番)をしてしまいます。どうしたらよいのですか?」
「小学校の旗振り当番は、子どもより早く自宅を出発しなくては参加できませんが、廃止されますか?それとも子連れで当番をするようですか?」
「小学校の懇談会やPTA活動も子連れ参加可能になりますか?1人で下校することも虐待となります。」
「戸田市は条例に合わせて来年4月までにすべてをカバーするように変われるのでしょうか。」
他にも多くの声が届きました。
現在は、賛成多数で原案が可決されており、採決は13日の予定です。
ひとりひとりの意思表示で変わる可能性もあります。
私も2人の小学生を育てる母親として、このままでは子育ても仕事も立ち行かなくなってしまう強い危機感から、1人の当事者として署名をしました。
その数は日に日に増えています。関心のある方はぜひご覧ください。
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【埼玉県虐待防止条例の一部改正条例について】
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