10月3日は蕨戸田衛生センター組合議会の視察に行きましたが、学ぶことや感じることも多く、改めてまとめました。
【船橋市南部清掃工場】
1つ目の「船橋市南部清掃工場」では、最先端のゴミ処理施設(廃棄物処理施設)を視察させていただきました。
船橋市は人口64万人規模の都道府県レベルの自治体であり、令和2年度にオープンしたゴミ処理施設は災害時にも利用できるようになっている最先端の施設でした。ここでは、ごみ焼却で発生する熱エネルギーを資源として有効活用していたり、プラスチックごみなども高温で焼却処理して減容化をはかり、最終処分量の低減をはかっていました。ごみピット・ごみクレーンのゴミの撹拌の様子、燃焼設備、余熱利用設備などはダイナミックで圧巻でした。一方では、戸田市においては規模も設備も異なるため比較はできませんが、船橋市のゴミの分別などについても参考になりました。(船橋市はプラゴミを燃やすなど)
【日鉄リサイクル君津工場】
2つ目の「日鉄リサイクル株式会社君津プラスチック再商品化工場」は、容器包装リサイクル法に基づく再商品化事業者であり、資源ゴミとして排出した容器包装プラスチックのリサイクル状況を視察しました。プラスチックリサイクルには2種類あり、ケミカルリサイクルとマテリアルリサイクルがありますが、今回の君津工場は、使用済みの資源を化学的(ケミカル)に分解して、原料に変えてリサイクルするという高度なケミカルリサイクル施設でした。具体的には、コークス炉化学原料化法という手法を採用しており、コークス炉という高温の熱分解処理工程において、密閉された無酸素状態でプラスチックが熱分解され、その4割が炭化水素油(ベンゼン・トルエン・キシレンなど)の軽質油やタールなどとして再商品化として利用され、2割はコークスという(鉄鉱石の還元剤として役立つ)物資になり、残り4割は水素やメタンなどの燃料ガス(コークス炉ガス)として再利用されており、製鉄所内の発電所等で利用されています。実際に、プラスチックから再商品化されたベンゼンなどの炭化水素油、コークスなどを見せていただきましたが、「あのプラスチックゴミがこんな風に変わるんだ!」と、とても不思議な感動でしたし、技術のすごさを感じました。
【まとめと感想】
最後のまとめとなりますが、船橋市の最先端のゴミ処理施設は圧巻の設備でしたし、君津市のプラスチックリサイクルの技術はとても高度なものでした。そこから学ぶことも多かったのですが、まず何よりは、ゴミを出す1人1人の意識がいちばん大切なのではないかと感じました。例えば、生ごみはしっかりと水を切って出すことで、燃焼する際にかなりのエネルギーを節約できるそうです。また、プラスチックリサイクルに関しては、プラスチックからの再商品化は素晴らしいと思いますが、そのリサイクルコストも莫大であると感じました。リサイクルは大切ですが、まずは、安易にプラスチック商品を買わない・不要なものは受け取らないのリフューズ(REFUSE)、ゴミを減らす(REDUCE)、まだ使えるものは修理したりして再利用する(REUSE/RECYCLE)、の4Rが大切なのかな…とつくづく思いました。
今回の視察で学んだことを、今後の議員活動に活かしていきたいと思います。
関係者の皆様はありがとうございました。