活動報告

【6月13日 一般質問その②ノンアイロン給食着の導入で保護者の負担軽減へ】

こんばんは🌝連投失礼します。
戸田市議会の一般質問2つ目のテーマでは、「学校給食」について取り上げましたが、特に重点的に訴えたのが「ノンアイロンタイプの給食着の導入」についてです。
現在、市内小中学校では、給食当番の児童・生徒が給食着を1週間、着用しており、週末には各家庭での洗濯やアイロンがけが必要となっています。
「たかがアイロン」と言われそうですが、現代の忙しい子育て家庭や乳幼児のいるご家庭にとっては、その“ひと手間”が大きな負担となっています。
私自身も2人の子育てをしながら8年間、欠かさず給食着のアイロンがけを続けてきました。
中でも大変なのは、日曜日の夜に突然、子どもがまだ洗っていない給食着を、ランドセルの奥から取り出してきて、夜中に洗濯とアイロンがけをしたことも一度ではありません。
子育て世代の慌ただしい週末の中で、こうした出来事に心身ともにぐったりした経験は、保護者の皆さんにもあるのではないでしょうか。
さらに乳幼児がいるご家庭では、アイロンを出すだけでもやけどの危険があり、深夜や早朝でなければ作業できないという声も多く寄せられています。
給食着のアイロンがけは必須ではないかもしれませんが、実際には多くの保護者が「アイロンをかけるのがマナー」だと感じているのが現状です。
「シワがあると、ちゃんと洗っていないと思われてしまうのでは」
「子どもが学校で気まずい思いをしないだろうか」
そうした理由から、毎回“念のため”アイロンをかけているという声が非常に多く届いています。
これらの“見えないけれど確実に存在する心の負担”を減らすためにも、今後すべての学校でノンアイロンタイプの給食着が導入されることが望ましく、それにより、市内小中学校の約11000人の保護者の、アイロンがけの時間を節約することにも繋がります。
今回の質問に対して市からは以下の前向きな答弁をいただきました。
⭐️一部の学校ではすでにノンアイロン素材の給食着の導入が始まっている
⭐️今後、買い替えのタイミングで順次導入を進めていく方針
とのご答弁をいただきました。
また私は併せて、「給食だより」などで、保護者に対して、『洗濯後に手でシワを伸ばせば、アイロンがけは必須ではありません』という一言を添えていただくように要望させていただきました。
ノンアイロン給食着の導入は、単なる便利グッズではなく、子育て家庭への具体的な支援策であり、こうした小さな取り組みは、保護者が子どもと向き合う余裕を生み出すことにも繋がります。これは立派な子育て支援です。
あわせて今回の質問では、
②小学校での窒息事故防止のための食材カットや調理の工夫、実際に窒息事故が起きてしまった場合の学校現場の対応策について、や、
③中学校給食費の無償化に伴うメニューや分量の変更がないことの確認、
も行いました。そして、給食の安全性や栄養バランスが適切に保たれていることも確認いたしました。
子どもたちが学校で毎日、美味しくて温かい給食を食べられるということは、それ自体が大きな安心であり、本当にありがたい制度です。
限られた予算の中で、子どもたちの健康と成長を第一に考え、日々、献立や栄養バランスの調整にご尽力されている皆様の努力には、心より敬意と感謝を申し上げます。学校給食は当たり前ではなく、非常にありがたい制度であると認識しています。
引き続き、保護者や現場の声をしっかりと受け止め、学校にも保護者にも負担にならない小さな改革を進めて参ります。
⭐️以下、一般質問全文です⭐️
件名2:「学校給食について」
【宮内】それでは、件名2「学校給食について」の質問に入ります。
まず初めに、日々、子どもたちの食を支えてくださっている学校給食の調理員の皆様や、栄養士・教育現場の先生方、そして給食制度を運営する市職員の皆様には、改めて感謝を申し上げます。
限られた予算の中で、子どもたちの健康と成長を第一に考え、日々、献立や栄養バランスの調整にご尽力されている皆様の努力には、心より敬意と感謝を申し上げます。学校給食は当たり前ではなく、非常にありがたい制度であると認識しています。その上で本日は3つのテーマについて質問をさせていただきます。
まず一つ目ですが、窒息事故防止に向けた本市の対策についてお伺いいたします。福岡県みやま市の公立小学校で、小学1年生の男児が給食の「みそおでん」に含まれていたうずらの卵を喉に詰まらせ、窒息して亡くなるという悲しい事故が発生してから1年以上が経過しました。事故当時は、担任教諭が背中を叩くなどの応急処置を行いましたが効果はなく、その後も心肺蘇生やドクターヘリでの搬送が行われましたが、帰らぬ命となりました。この事故を受け、みやま市教育委員会は当面の間、うずらの卵の使用を控え、大きな食材は小さく切って提供するなど再発防止策を講じたとのことです。
同様の事故は過去にも起きており、2015年には大阪市内の小学1年生の女児がうずらの卵を喉に詰まらせ、13日後に亡くなっています。うずらの卵に限らず、白玉団子やミニトマト、ぶどう、ナッツ類、こんにゃくゼリーなどによる誤飲や窒息事故は、保育園や幼稚園でも後を絶ちません。消費者庁が注意を呼びかけている危険な食材には共通点があります。ミニトマトのように小さくて丸いもの、コンニャクのようにつるっとしたもの、ナッツのように硬くて噛みにくいもの、お芋やお餅のように粘り気や弾力があるもの、こうした特徴がある食材は、噛まずに飲み込まれやすく、窒息を引き起こす危険性が高いと言われています。こうした危険は、よくある食材という点からも見過ごされがちですが、一歩間違えば命に関わる窒息事故につながることもあり、家庭でも学校でも、十分なリスクの共有が必要です。小学生は乳幼児に比べて嚥下機能(すなわち飲み込む力)が発達してはいますが、特に低学年では注意力や食習慣が未熟であり、窒息リスクは依然として高いといえます。
私自身も、2人の子育てをする中で、家庭での誤飲や窒息事故には長年の間、神経を使ってきました。例えばですが、家庭でミニトマトやぶどうを出すときは、子どもが6歳くらいまでは、半分にカットして出す、ウインナーも輪切りではなく縦切りにするなどを実践してきました。出産して子育てが始まると、必ず1冊は家庭に育児本があると思いますが、どの本を読んでも、乳幼児の窒息事故への注意喚起は必ず掲載されており、小さい子どもを持つ親であれば、その知識は誰もが共有しているところです。育児本にもある通り、窒息しやすいのは5歳~6歳くらいまでであろうと私も認識していましたが、今回の事故を受けて、小学校に入ったからといってすぐには安心できない現実を痛感いたしました。ちょうど事故があった当時は、私の子どもも同じ小学1年生であり、この事故は他人事ではなく、周囲のママ友の間でも大きな話題となりました。また、保護者のみならず、お孫さんがいらっしゃる祖父母からも、電話やメールなどで、「戸田市の給食は大丈夫ですか?うずらの卵は使っていませんか?」と、多くの問い合わせをいただきました。過去には、校外学習中の小学1年生が熱中症で亡くなる事故があり、それを機に、全国の学校にエアコンの設置が進みました。今回の事故も、「たまたま起きた不幸な出来事」とするのではなく、制度の見直しや改善につなげて欲しいと思っています。
そして二つ目の質問としては、小中学校における給食着の見直しとして、ノンアイロンタイプの導入を提案いたします。「たかがアイロンがけ」と思われるかもしれません。しかし、現代の保護者にとって、それは決して些細なことではありません。共働き家庭が当たり前になりつつある今、仕事を終えて帰宅しても、夕飯の支度、宿題の確認、洗濯、入浴、翌日の準備など、親たちは分刻みで動いています。そんな中、「明日の給食着にアイロンをかけなきゃ」と思い出す瞬間は、そのひと手間が心身ともに大きな負担となるのです。特に、兄弟に乳幼児がいる家庭では、アイロンを出すだけでも危険が伴い、子どもが寝静まった夜遅くや早朝に作業せざるを得ないご家庭もあります。また、日曜の夜に突然、子どもがカバンから給食着を出してくる。そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。私も、日曜日の夜にランドセルからまだ洗っていない給食着が出てきたときは真っ青になり、夜中に洗濯とアイロンがけをしたことは一度ではありません。また、中学校の給食着はサイズも大きく、アイロンに2倍の時間がかかります。加えて「次の当番の人にきれいな状態で渡さなければ」という暗黙のプレッシャーもあり、ただの家事ではなく、“人に見られる”ことへの配慮まで求められています。これは見えにくいけれど、確実に存在する「心の負担」です。
余談ですが、私自身、ノンアイロンの洋服を着るようになり、その便利さと仕上がりの美しさには驚きました。今では多くのメーカーが、しわになりにくく、清潔を保ちやすいノンアイロンタイプの給食着を販売しており、洗ってそのまま着られるものもあるようです。価格も3,000円前後と現実的で、今後の買い替えのタイミングで一斉にノンアイロンタイプへと移行していただけますと、大変ありがたく思います。
この改善により、市内の児童生徒約11,000人の保護者の時間が節約され、アイロンに費やしていた時間を子どもたちと向き合う時間に充てることができます。今、学校現場でも、先生の働き方改革が進められ、「やること」よりも「やらないこと」を決断する改革を進めていらっしゃると思います。家庭でもまさに同じです。家事の無駄を減らして、「やらない家事」を決めること、それにより、時間をいかにねん出できるか、そしてその時間を、子供たちと向き合う時間に使いたい、これが現代の忙しい親の本音であり、最重要課題でもあります。
従って、今回の提案は、「たかが給食着」ではなく、保護者の暮らしに直接的に寄与する、立派な子育て支援であり、働く家庭への応援でもあると捉えています。私たちが子育て家庭にできることは、大きな改革ばかりではなく、こうした“一つ一つの小さな負担を減らしていくこと”ではないでしょうか。どうか保護者の声に耳を傾け、寄り添った一歩を踏み出していただきたいと強く願います。
続いて3点目は、給食費無償化に伴う給食内容の変化について伺います。戸田市の中学校の給食費無償化は、子育て世帯を力強く支える、全国にも誇れる素晴らしい施策(しさく)であると実感するとともに、多くのご家庭が経済的な安心を得られました。そうした変革の矢先ですが、4月に入り、学校給食に関するお問い合わせのメールや電話をいただくことが増え、周囲のママ友からも次のような声が寄せられました。最近、パンの回数が増えたように感じる。給食の量が少なくなったような気がする。無償化により給食の質が下がらないか心配している、といった声です。一方では、先日ニュースで見ましたが、お米をはじめとする食材の高騰により、学校給食のメニューに影響が出ている自治体もあることを知りました。戸田市においては、無償化に伴い、給食の内容で変更した点があるのかどうか確認させていただきます。
以上を踏まえ、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
件名2.学校給食について
 (1)小学校の給食に使用される食材について、窒息事故防止に向けた本市の対策はどのようになっているか。
 (2)小中学校の給食着について、ノンアイロンタイプの給食着を導入していただきたいが、見解を伺う。
 (3)本年4月から開始された中学校の給食費無償化に伴い、給食メニューに変更はあったのか。
ご答弁をよろしくお願いいたします。
【教育委員会のご答弁】2の学校給食について、(1)小学校の給食に使用される食材について、窒息事故防止に向けた本市の対策についてお答えいたします。学校給食につきましては、学校給食法に基づき教育活動の一環として実施されるものです。その目的は、成長期にある児童・生徒の心身の健全な発達のため、栄養バランスのとれた豊かな食事を提供するとともに、食に関する正しい理解と適切な判断力を養うことにあります。この目的を踏まえ、誤嚥事故にも十分配慮しながら専門職である栄養教諭等が献立を作成し、窒息の危険が生じないよう、食材の選定と調理方法の工夫を徹底しているところでございます。誤嚥の危険性がある食材につきましては、国が教育・保育施設等に示したガイドラインによれば、乳幼児などにおいて使用を避ける食材が例示されており、小学校においても献立作成の際において注意が必要な食材であると認識しております。食材の選定及び切り方につきましては、季節の旬のものや行事食なども意識したうえで安全な食材の選定に努めるとともに、児童・生徒に適した大きさにカットするなど、調理の工夫にも配慮しながら、誤嚥事故の防止に努めております。なお、調理の工夫の一例としては、うずらの卵が献立に入っていた際には、調理士が一つ一つを4等分にする対応をとりました。
次に(2)の小中学校の給食着についてお答えします。
本市の小・中学校においては、給食の配膳時に衛生的な環境を保つために当番の児童生徒が給食着を着用しており、週末には家庭での洗濯にご協力をいただいております。アイロンがけが不要な素材の給食着については、各学校のPTAや学校運営協議会の意見等を聞きながら、順次ノンアイロン素材の給食着購入を進めております。今後も買替のタイミングで導入するよう各学校に情報提供をしてまいります。
次に、(3)の中学校の給食費無償化に伴い、給食メニューに変化はあったかについてお答えいたします。本年4月から、中学生に係る学校給食費の無償化を開始したところでございますが、給食の分量や食材の質などにつきましては、従前と一切変更しておりません。成長期にある児童・生徒の心身の健全な発達のため、栄養教諭等が必要とされる栄養価を計算のうえ、最適な量や食材を選定しております。引き続き、栄養バランスのとれた豊かな食事の提供に努めてまいります。
【宮内】ご答弁ありがとうございました。安全な食材の選定や、児童・生徒に適した大きさにカットするなど、誤嚥事故(ごえんじこ)を防ぐ取組をしている、とのご答弁でした。一方では、これは学校給食で実際に出ているメニューの一例なのですが、じゃがいもを小さく丸くカットしたものをスープの中に入れているレシピなど、誤飲のリスクが高いと思われるメニューも実際には提供されており、これは、丸くてつるっとしているボール状のジャガイモが、のどごしの良いスープに入っているという点において、2つのリスクが重なったメニューで、正直なところ、母親目線では不安も感じています。みやま市の窒息事故の直後は、戸田市でも、担任の先生の声掛けや、校内放送があったそうです。しかしながら、学校の先生方は常に休む時間もなく、毎日忙しいと思います。子供たちとの楽しい給食の時間においても、今後もずっと先生方が声掛けをし続ける、注意喚起の校内放送を続ける、ということは、学校現場においても大変なのではないかと思います。したがって、明らかに窒息のリスクの高そうなメニューは最初から出さないことが安全策ではないでしょうか。
一方では、食材をなんでも細かくカットしてしまえばそれで良いのかというと、細かくカットすれば誤飲のリスクはなくなりますが、それでは味気のない給食になってしまうというデメリットもあり、難しいところではありますが、バランスが大切かと思います。そこで、再質問となりますが、食材カットの工夫以外にも、学校における窒息の予防や、万が一発生してしまったときの対応について、お伺いいたします。
【教育委員会のご答弁】昨年発生した福岡県での事案を受け、教育委員会では翌日に、安全に配慮した給食指導の在り方や窒息時の対処方法について、各小・中学校に注意喚起を行いました。さらに、消防署の指導のもと、養護教諭等を対象に、窒息した場合の応急手当を中心とした実技講習を実施いたしました。それらを受けて、各学校では伝達講習を行い、全職員で共通理解を図りました。また、日頃から各学校においては、窒息事故の予防に向けて、給食提供前に校長が検食を行い、安全を確認しております。児童生徒への給食時の指導については、よく噛んで食べることをはじめ、食事のマナーについて学級担任から声かけをするとともに、必要に応じて校内放送等でも注意喚起を行っております。あわせて、給食中は学級担任だけでなく、管理職や栄養教諭が校内をまわって食事の様子を観察しております。万が一事故が発生した場合の対応については、すべての学校において対応手順をルール化し、校内で共通理解を図るとともに、年度初めに応急手当の実技研修を実施して、迅速かつ的確に対処できるよう取り組んでおります。
【宮内】ご答弁ありがとうございました。引き続き、食材の選定から、調理の工夫、学校でのリスク管理など、合わせて対策を行っていただきますように、よろしくお願いいたします。
続いて、ノンアイロンタイプの給食着についてですが、すでに学校で導入され始めているとのご答弁には、驚きました。私自身、この8年間、小学校や中学校の給食着のアイロンがけをしてきましたが、まだノンアイロンタイプの給食着に出会ったことはあまりなく、すべてにアイロンがけをしています。アイロンがけは必須ではないかもしれませんが、多くの保護者が「アイロンをかけるのがマナー」と思い込んでいます。なぜなら、アイロンをかけていないと「ちゃんと洗ったの?」と子どもが聞かれる場合があるからです。洗濯していても、シワが残っていると、子どもが気まずい思いをするかもしれない。そんな理由で、多くの保護者は“念のため”に毎回アイロンをかけているのが実情です。しかしながら、今後、全ての学校でノンアイロンタイプが導入されれば、保護者が“気を使って毎回アイロンをかける”という見えない負担を大きく減らすことができます。ぜひ給食着の買い替えのタイミングで、全校での導入を進めていただきたいと要望させていただきます。そして、ノンアイロンタイプ導入の際には、「給食だより」などに、ぜひ一言「洗濯後に手でシワを伸ばせば、アイロンがけは必須ではありません」と添えていただけますと幸いです。
そして3つ目ですが、無償化により、給食の内容は一切変更していない、というご答弁でした。こちらも「給食だより」などで丁寧に説明していただけますと、保護者の皆さんも安心していただけると思いますので、よろしくお願いいたします。
最後のまとめとなりますが、子どもたちが学校で温かく美味しい給食を毎日食べられることは、親としても非常にありがたく、大きな安心につながっています。学校給食に関する調査を進める中で、神奈川県など一部の地域では、今もなお給食制度がなく、お弁当持参の公立小中学校もあると知り、大変驚きました。アメリカやイギリスなどの先進国でも、給食制度が整っていない国は珍しくありません。その点において、戸田市では長年にわたり温かく美味しい学校給食が提供され、さらに今年4月からは全国に先駆けて中学校の給食無償化が始まったという点において、決して当たり前のことではないと実感しています。
最後となりますが、今後も保護者や子どもたちの声を受け止めていただき、定期的な食材の安全性のチェックや、給食着の新たな改革などを進めていただけますよう、よろしくお願いいたします。これで一般質問を終わります。執行部の皆様のご答弁をありがとうございました。
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