活動報告

【4月23日 和光南特別支援学校を視察しました】

こんにちは☺️
このまえ和光南特別支援学校のお母さん3人からお話を伺ったのですが、そこから金野桃子県議とも情報共有をして、本日は戸田の会メンバーと金野桃子県議や他5名の県議と、和光南特別支援学校を視察させていただきました。
始まりは、2月1日に私が和光南特別支援学校の保護者3人からご相談をいただいたことがきっかけなのですが、数年前から児童生徒数が増加して教室不足などが深刻になり、昨年末に埼玉県教育委員会に544筆もの署名を提出したそうです。
和光市にある「和光南特別支援学校」は戸田市からも100名近い子供たちが通っていて、他にも朝霞市、新座市、和光市のお子様も通われています。
私がご相談をいただいた内容には、和光南特別支援学校に通う児童生徒数が年々増えており、ここ数年間で急激に人数が増えているそうですが、それに伴い、①教室不足、②トイレ不足、③給食も用意できない恐れ、④スクールバスが用意できない恐れ、⑤教員の確保ができないなど、当たり前でまともな教育環境が維持できないほどに深刻な現状になってきているお話を伺いました。
それについて署名活動をしたそうで、その結果、なんと544筆もの保護者の署名が集まり、昨年12月に埼玉県教育委員会に「和光南の子どもたちにまともな教育環境を!教室不足解消等を求める請願署名」を提出したそうです。
本日、和光南特別支援学校の校長先生や教頭先生のご説明を伺ったところ、もともとの想定では30学級を想定して校舎が建てられたものの、実際には児童生徒数が増え続け、現在では68学級にも増えており、2倍以上の人数を受け入れているのが現状だそうです。1つの教室を2つのクラスに区切って利用しているような状況でした。
本日の学校見学で実際に見て分かりましたが、例えば、教室不足のためパーティションで教室を2つに区切っていたり、ピアノや教材が置けなくなり廊下に置いてあったり、体育館もキャパオーバーなので体育を廊下で行っていたり、先生の職員室も過密状態でスペースを付け足している状態だったり、会議室や調理室、音楽室も教室不足を解消するためにすべて教室にしてしまっている状況であること、女子更衣室が足りないこと、トイレの個数も最初に建てたときのままであるため数が足りずにトイレに並んでいる間に失敗してしまうことも多くあるそうです。
保護者3名のお話をあらかじめ聞いていたので、かなり深刻な状況なのだろう…と思っていましたが、「百聞は一見に如かず」の通り、思っていたよりも深刻な現状を目の当たりにしました。
今年度もさらに児童生徒数が増えたそうですが、なぜ特別支援学校への入学者が急激に増えているのか保護者にお聞きしたところ、今は発達障害などの診断が昔に比べて診断が付きやすくなっており、昔であれば普通学級に通っていたお子さんなども、今は特別支援学校や特別支援学級などの進路を選択する家庭が増えているからではないか、とお話されていました。
このように物理的にはとても深刻な状況でしたが、それでも子供たちや先生たち、保護者の皆さんは、和光南特別支援学校が大好きで、とても大切にしていることも同時に伝わってきました。
戸田市にお住まいの3人のお母さんたちからのお話で特に印象的だったのは、「我が子が和光南特別支援学校に通えて、本当に手厚い支援を受けられて、先生方にも感謝しきれないくらいお世話になったし感謝している。和光南特別支援学校に通えて本当に良かったと思っている。私たちの子供はもうすぐ卒業してしまうけれど、これまで守られてきた和光南特別支援学校の素晴らしい環境が、数年前から入学する児童生徒数の増加に伴い、深刻な教室不足をはじめ、さまざまな問題が起きている。これから入学する未来の子供たちのためにも、署名活動などを通して、和光南特別支援学校の環境を守っていきたいと思った。それが、私たちが和光南特別支援学校にお世話になったことに対してのせめてもの恩返しだと思う。」とお話されていたことです。このことには胸を打たれた、と教頭先生もお話されていました。
544筆も集まった署名の具体的な内容ですが、
① 教室不足…今はカーテンや棚などで教室をふたつに仕切っている状況。今後はさらに教室不足が見込まれ、過密状態に子供たちのストレスは限界にきている。合理的配慮が必要な子供たちなのに、落ち着いて過ごせない。
② トイレ不足…トイレが足りずに大渋滞ができている。トイレの順番待ちの間の失敗など、環境のせいで子供の自己肯定感が低下して、避けられる失敗をさせてしまい、本当に気の毒。また多目的トイレがない。子供たちが安心してトイレをできない毎日が常態化している。
③ 給食が用意できない…今は何とかギリギリの状況で対応しているが、次年度にさらに児童が増えると、教員などは弁当持参になる恐れもあるのではないか。
④ これから適正数のスクールバスが確保できないと、通学できない児童生徒がでてくる恐れがあるのではないか。
⑤ 全国的な教員不足で、今年度もずっと教員が欠けていて代替が決まらない状況が続いている。病気休暇や育児休暇の教員の代替が見つからない。
⑥ 他にも「体育館に冷暖房がなくて夏は暑くてとても授業ができない」など、色々と具体的なお話を伺いました。
3人のお母さんからは、「和光南特別支援学校は場所も遠いし、戸田市の人たちから見ると遠い世界のことに思えるかもしれないけれど、もっと和光南特別支援学校に関心を持って欲しいし、光を当てて欲しい。そして、戸田市からも沢山の子どもたちが和光南特別支援学校に通っていることを忘れないで欲しい。まずはとにかく現状を知って欲しいと思い、宮内さんに連絡した。」という経緯がありますが、そこから戸田の会のメンバーと金野県議や5名の県議会議員と一緒に和光南特別支援学校を視察することができて、また見学が終わったあとにも、埼玉県教育委員会の皆様や和光南特別支援学校の校長先生、教頭先生、学校関係者の皆様と、みんなで意見交換をする機会もいただきまして、とてもありがたかったです。
「深刻な状況を我々も認識していて、できるだけ早く改善に向けて動いていきます。」と埼玉県教育委員会からのご説明もいただきまして、これから現状が良くなることを切に願っていますし、引き続き、戸田市からも多くの子供たちが通っている和光南特別支援学校のこれからを、会派メンバーや金野県議とともに見守っていきたいと思います。
本日はお忙しい中、私たちの視察を受け入れてくださいまして、和光南特別支援学校の先生方や、埼玉県教育委員会の皆様は、本当にありがとうございました。
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